本品は氷点降下法による浸透圧の測定を行います。水溶液の氷点降下度とその浸透圧とが比例関係にあることを利用して、溶液の氷点を正確に測定し、求めた氷点降下度から溶液の浸透圧を算出します。溶液を過冷却し、この過冷却状態の溶液に機械的振動を与えることによって瞬間的に氷結させ、氷結時に放出される凝固潜熱により水と氷とが共存する平衡状態が数分間程度続くので、この平衡状態での温度（温度勾配のない平坦部を呈する）を測定することにより溶液の浸透圧を得ます。
氷点降下による浸透圧測定は、蒸気圧浸透圧測定と異なり、溶液中のCO₂、アンモニア、アルコールなど、揮発性物質を確認できます。